大日本帝国の盛衰  ゲームジャーナル別冊  

太平洋戦争の戦略ゲームの決定版と思われます。
なかなか手ごわいですが、天才軍略家の名に掛けて日本を勝利に導こうと思います。
夢のハワイ攻略やインド攻略や豪州攻略などやってみたいところです。
しかし、緒戦の頃の日本軍は本当に強くて何でもやれそうな勢いでした。あっさりミッドウエーで阻止されましたが。
ミッドウエー海戦は何かあまりに出来すぎというか劇的すぎてアメリカがタイムマシンを開発していて
歴史を書き換えたんじゃないかと密かに思っています。
アメリカが無条件降伏にこだわったのも早期講和で日本が勝っていたのを阻止する為だったりやたら未来的兵器の
ノルディン照準器やB29や原爆なども怪しい気がします。というのは真顔で言うのも恥ずかしい勝手な妄想です。
このゲームでもそうですが、日本が勝つとしたらとにかく勝ち続けるしかありません。一度でも負けて守勢に転じたら
もう勝利は無い。後は敵の侵攻を遅らせるだけの苦しい戦いとなる。

マップ、カウンター等について
とにかくでかいゲームです。マップもカウンターもでかい。良く言えばゴージャスだが、日本の住宅事情では広げるのは厳しい。
カウンターは大きいだけあって見た目は美しく結構気に入ってます。とりあえずマップはコンビニのコピー機でカラーコピーして
A4サイズ4枚で広げられるサイズに縮小して使ってます。つなぎ目が少し変になるし字が細かくて見にくいが部屋が狭いのでしょうがない。
でも縮小版でも元のヘックスが大きい為カウンターはそのままのサイズで使用できました。やっぱり無駄にマップが大きいような・・・

ルールの誤認に注意
ルールが特殊なので慣れるまで結構間違えると思います。
手順は次の通りです。以下の点に注意してください。
日本軍 
 船舶輸送フェイズ   前ターンの残りの海輸Pを使用して燃料を運びます。
 増援フェイズ       ここで新たに海輸Pが支給されます。(燃料は蓄積されるが、海輸Pは余っていてもリセットされる)
 第一再配備フェイズ  海輸Pのみ消費する。港より4ヘックス以内に移動できる。海輸Pを消費すればいくらでも移動できる。
                                自力移動は1ヘックスしか移動できないが海輸Pを消費しない。
 作戦移動フェイズ   艦艇ユニットの移動は燃料を消費するのみで海輸Pは消費しない。4ヘックス以上の移動は燃料を1.5倍消費する。
                                陸上部隊や航空部隊の移動は燃料を消費しないが海輸Pを2倍消費する。艦艇ユニット4つ以内で1個艦隊を編成できる。
 リアクションフェイズ  非手番側の連合軍が行う。艦艇ユニットのみ敵艦隊がいる場所に移動できます。(移動力の半分の範囲、端数切り上げ)
 航空配備フェイズ   航空隊を隣のヘックスへ長距離攻撃できます。(戦力は1/2となる)
                                非手番側の連合軍も行えるが自軍支配下か自軍ユニットのある港湾のみ。
 戦闘フェイズ       陸上戦は攻撃側がいくら負けてもステップロスしない。
                                航空隊は爆撃を受けて命中した時だけスッテップロスする。
                                (制空戦闘や対空砲火で被害を受けてもその戦闘時、戦力が低下するだけ)
                                日本の空母は損傷を受けると航空隊が無くなるので、再登場しても非搭載ボックスの補充を受けないと使用できない。
 帰港フェイズ      作戦を行った艦隊はどんなに遠くに侵攻していても補給源に帰ってきます。
 第二再配備フェイズ  基本的に第一再配備フェイズと同じ。自力移動は出来ない。
 最終フェイズ      補充兵マーカーはここで除去されるので1回で補充を行えるように使用しないといけません。

連合軍  
 海上交通破壊フェイズ 前ターンの残りの潜水艦攻撃数を使用する。
 増援フェイズ         ここで新たに海輸Pが支給されます。(余っている海輸Pはリセット)
 第一再配備フェイズ   日本軍の項目に同じ。
 作戦移動フェイズ     燃料の制約は無いので艦艇は移動力の範囲内で好きに移動できる。
                                  陸上部隊や航空部隊の移動は海輸Pを2倍消費する。
 リアクションフェイズ    非手番側の日本軍が行う。艦艇ユニットのみ敵艦隊がいる場所に移動できます。(移動力の半分の範囲、端数切り上げ)
 航空配備フェイズ    航空隊を隣のヘックスへ長距離攻撃できます。(戦力は1/2となる)
                                 非手番側の日本軍も行えるが自軍支配下か自軍ユニットのある港湾のみ。
 戦闘フェイズ        日本軍の項目に同じ。
 帰港フェイズ       日本軍の項目に同じ。
 第二再配備フェイズ  日本軍の項目に同じ。
 最終フェイズ       日本軍の項目に同じ。     

このゲームでのポイント

航空隊があるとそのまま陸上部隊の戦力にプラスされるので守りが固くなる。攻める場合はなるべく航空隊を叩く必要がある。
上陸作戦を行えるのは自軍の拠点から2ヘックス以内という制約があるので後方はがら空きになっても問題無し。前線に戦力を集中させる。
攻撃側は損害を受けないので攻められる箇所があればなるべく攻撃を実施する。
敵の潜水艦がやっかいだ。特に陸上部隊は命中率に+修正があるので被害を受けやすく上陸作戦を行う場合など駆逐艦を多めに配置したい。
とにかく敵の弱点を徹底的に突く。敵の大艦隊が侵攻してきても陸上部隊さえ倒せば占領できなくなる。潜水艦や航空隊で狙い撃ちだ。
だが、海輸P分の命中を得ないと倒せない事に注意。アメリカの海兵師団などは2回命中させないといけないので潜水艦の攻撃だけでは倒せない。
ZOCがあるのは航空隊のみ。1/2でもいいので奇襲攻撃を受けないように配置しておきたい。
水上戦は数が物を言うので少ない数で戦うと袋叩きに合って圧倒的に不利。空母を含む艦隊は水上戦に巻き込まれないのでちょっと妨害するには役立つ。
空母部隊だけでは水上戦に参加できないので制海権は取れない。戦艦は制海権取る時には強力で役に立つ。
燃料と海輸に制約があるのでうまく計算しながらやりくりしないとすぐに身動きが取れなくなってしまいます。
兵力が少なすぎて攻略に失敗しても困るし、多すぎても燃料など多く消費してしまうのでよく考えましょう。


作戦研究(日本軍)

1ターン目
ほとんどルールブックのプレーヤーズノートとかぶってしまいますが、真珠湾攻撃はやっぱり行うべきでしょう。
有利に戦えるチャンスなので少しでも多く敵の戦艦を沈めておけば敵の反攻を遅らせることが出来ます。
あとはバンコク、マニラ、シンガポール、ボルネオ、ギルバート、ラバウルの攻略を目指します。
ハワイ占領を目指すならウエーキの攻略は必要。
出来ればニューギニアのラエも取っておかないと1ターン目からモレスビーの敵が移動してきて占領される。
海輸Pをあまり使いすぎるとブルネイの油を輸送できなくなるので最低4Pは残したいが、使い切る可能性もある。
このターンでは最低限マニラの航空部隊を潰すのと(航空ZOCの影響で補給戦が寸断される)ブルネイの占領(少しでも燃料を確保)
は行いたいところ。マニラとシンガポールは1ターンでは占領できないし成り行きに任せるしかない。
2ターン目
シンガポールとマニラはそのまま攻略を目指す。
スラバヤと1ターン目でラエを取っていなければホーランジア攻略作戦。
ニューギニアは陸続きなので放っておくとモレスビーから徐々に敵が前進してくる。
マーシャル、ギルバート、ラバウルの守りを若干の航空隊と陸上部隊4戦力程度配置して固める
ホロムシロは本土に大艦隊があればリアクションで守れるのでしばらくは放置でいいだろう。
最悪取られてもそれ以上攻めて来れないので問題なし。
ギルバートはハワイに近い(4ヘックスなので低速戦艦部隊も届く)ので早ければ2ターン目から敵の反攻が始まるだろうが、
真珠湾攻撃で敵戦艦部隊を叩いていれば大抵復活する3ターン目までは攻め込まれないだろう。
3ターン〜16ターン目
攻勢作戦が取れる前半が勝負。目指す目標によって展開が変わるので下記の勝つための方策を参照。
攻勢作戦が失敗したら後は持久戦で最終ターンまで生き残るしか道は無い。


勝つための方策(20VPを得る、若しくは最終ターンまで一定の領域を確保する)
このゲームでは日本が必ず敗北する事になっているので日本の勝利とは連合軍を敗北させることです。
日本が勝つためには20VPを得る必要があります。(一応最終ターンまでにVPがマイナスにならなければ連合軍を敗北させられる)

マニラ(3VP)、シンガポール(3VP)、バンコク(1VP)、ブルネイ(1VP)、スラバヤ(1VP)、レイテ(1VP)、ギルバート(1VP)、ラバウル(1VP)
通常緒戦で上記の12VPは獲得できるとして後の8VPをどうするかが問題。

作戦として考えられるのは、インド攻略作戦、ハワイ攻略作戦、豪州攻略作戦、米豪遮断作戦、絶対国防圏死守作戦の5つ。

インド攻略作戦
ラングーン(1VP)、カルカッタ(3VP)、セイロン(1VP)、ボンベイ(3VP)
の8VPをゲットすれば勝てる。

インド洋方面はほっといても一定のラインは確保できるので太平洋方面をほったらかして無理に作戦を行う必要も無い気はするが
一度はやってみたいインド攻略作戦。史実でもドイツ軍と連携できる数少ないチャンスだったし、実現の可能性がかなり高く戦局に
多大な影響を与えたものと思われます。

太平洋方面は守備隊と航空隊のみでしのぐしかない。ある程度蹂躙されても耐える忍耐が必要。
セイロンは陸上ボックスなので8部隊で守られると厄介。シンガポールで除去した陸上ユニットが復活するまでに何とかしたい。
ラングーンは制海権とってもカルカッタの制海権も取らないと補給切れに追い込めないので注意。
デザイナーズ・ノートに書かれていたが、カルカッタとボンベイの間に陸上ユニットを配置して消耗したら
カルカッタと入替えてボンベイに補充兵を配置すると回復するので一発除去(8戦力だったら殆ど無理)しない限りきりがない。
攻略順序としては、ラングーン→セイロン→ボンベイ→カルカッタとなるだろう。
それと、シンガポールを後回しにしてカルカッタを攻撃するというトリッキープレイもデザイナーズ・ノートにありましたがどうだろう。
普通に考えたらシンガポール要塞に邪魔されてマラッカ海峡を通過できないと思いますが、特に縛りは無くルールに従えば
いきなりカルカッタを攻撃できます。 このやり方は試していません。
セイロンとボンベイに陸上ユニット8戦力を配置してふたをすれば英艦隊は出られなくなるし、海輸Pの関係で陸上8戦力ユニットを
作戦移動させられないのでまず落とされる心配が無くなり太平洋方面の作戦に専念できます。
しかし、うまくインド攻略できたとしても恐らく燃料が枯渇しているだろうし、太平洋方面が米軍に蹂躙されていて勝利Pが足りなくなっている
可能性があります。

イギリス軍の戦力配置
シンガポール 陸軍8戦力    ラングーン 陸軍4戦力    カルカッタ 陸軍8戦力    予備の陸軍4戦力は恐らくセイロンに配置される
ボンベイは当面配置なし

艦隊兵力  1ターン目  戦艦1  駆逐艦1
               2ターン目  軽空母1
               3ターン目  空母1戦艦2重巡1駆逐艦3
               インド攻撃の次ターン  空母1戦艦1軽巡1駆逐艦1
作戦計画
主戦場は太平洋なので、長期戦を行うことは出来ない。当然短期決戦となる。
ちょっと卑怯だが、敵の陸上ユニットが少ないこと(一気に排除すれば空白が生まれる)、海油Pが少ないこと(終始6Pしかないので8戦力の
陸上ユニットは海上輸送できない)に注目して作戦を立ててみた。
3ターン目にシンガポールとラングーンの陸上ユニットを排除し、4ターン目でセイロンに配置されていると思われる陸上ユニットを排除すると
5ターン目には、カルカッタにしか陸上戦力が無い状態となる。当然ボンベイはもぬけの殻でカルカッタの部隊を動かそうにも海上輸送できない
し、1マスしか移動できないので敵艦隊さえどうにかなれば簡単に占領できる。
まだ序盤なので、太平洋方面の戦局が多少悪くなっても挽回できるだろう。うまくVP20貯まれば勝利。
タイムスケジュールは、
1ターン目、バンコク占領、航空隊2部隊配備。シンガポール攻撃。戦艦1 、駆逐艦1撃沈又は撃破。
2ターン目、シンガポールは攻撃しない。ラングーン攻撃。ボルネオに増援、補充阻止用にリアクション用艦艇を配置しておく。
3ターン目、シンガポール、ラングーン占領。セイロン攻略作戦準備。英軍増援で空母1戦艦2重巡1駆逐艦3登場。
               1ターン目で沈められなかった戦艦1駆逐艦1の復帰もありうる。
4ターン目、セイロンを全力で攻撃、一発除去して占領する。陸上戦力はこちらの戦力8に対し敵は4戦力なので一発除去も可能。
               敵艦隊の撃滅よりも基地占領を優先させる。       
5ターン目、敵は陸上戦力が全く無い状態なのでボンベイを無欠占領できる。
               セイロンとボンベイに陸上ユニット8戦力配置すれば難攻不落。英軍は完全無視できる。
6ターン目以降、カルカッタは補給切れで増援の当ても無いのでゆっくり料理できる。
              問題は、太平洋方面で蹂躙された勝利Pをいかに回復するかだ。
              マーシャルとギルバートを占領されてもニューギニアのホーランジアとラエの占領で相殺できるとしてホロムシロを
              とられた場合1P足りなくなる。おまけにインド洋作戦で燃料が枯渇しているのですぐには対処できない可能性がある。             
研究結果
実際にやってみましたが、殆ど不可能との結論に達しました。この作戦でのポイントは一時的に敵の陸上ユニットがカルカッタ以外無くなる
状態にして一気にボンベイを攻略するという方法ですが、どうしても4ターン目のセイロン攻略で一発除去を狙えない状況になる確率が高い。
敵の艦隊兵力が意外に大きいので全力で迎撃してきた場合、こちらは次ターンでボンベイを占領する為の兵力も残しておかなければならない
(英本国から増援艦隊も来る)ので上陸して1ステップダメージを与えるのがせいぜいだと思います。

ハワイ攻略作戦 未研究
ウエーキ(1VP)、ミッドウエイ(1VP)、ハワイ(5VP)
の7VPをゲットしつつニューギニアの一角を取れば勝てる。
問題点は、敵の策源地正面なので敵艦隊の妨害で占領にてこずる可能性がある。
1ターン目で真珠湾攻撃とウエーキを占領して速攻で攻めれば一気にいける?

豪州攻略作戦 未研究
ポートモレスビー(1VP)、ブリスベン(3VP)、タウンスビル(1VP)
の5VPとあとはニューギニアのホーランジアとラエの2VPとガダルカナル辺りを取れば勝てる。

米豪遮断作戦 未研究

ガダルカナル(1VP)、エスピリッツサント(1VP)、ヌーメア(1VP)、米豪遮断(2VP)
の5VPとあとはニューギニアのホーランジアとラエとポートモレスビーの3VPを取れば勝てる。

絶対国防圏死守作戦 未研究
最初からこの作戦を行うのは論外、ホビロンだろう。
やっぱり攻めれるうちは占領地を増やして敵の侵攻を遅らせたほうが有利と思われる。
上記作戦が失敗して時間稼ぎの勝利に持ち込む以外に方法が無くなったら発動するべき作戦。
一応どの線で敵の侵攻を効果的に食い止められるか研究の必要がある。

アリューシャン攻略作戦 研究の要なし
これまたホビロン。あんな不毛な大地を占領するのは無駄。
VPも少ないしハワイから大量のリアクション艦隊がやってくる。

とにかく敵の本格的な反攻が始まるとVPは減るばかりとなって取り戻すのはほぼ絶望ですので
それまでにどれだけ攻めれるかが勝負だろう。

連合軍の作戦
最後に連合軍の作戦を大まかに。日本軍のVPを0以下にするにはどの辺りまで攻め込めばいいかと言うと、
インド洋方面の奪還は殆ど無理だろうから占領されたシンガポール(3VP)、ラングーン(1VP)、バンコク(1VP)の合計5VPは
太平洋方面で稼がなくてはならない。それにちょっと遠いボルネオ(1VP)、とスラバヤ(1VP)も加えれば7VPになる。
ホロムシロは隙を見つけて簡単に取れるだろう。あとはニューギニアと太平洋の島全部取れば勝てる。
ニューギニアが硬ければフィリピンを目指す。手薄なら本土を突いてもいいけど大体マニラから硫黄島の線まで攻め込めれば勝ち。
とにかく時間との戦いとなるだろう。

各国保有戦力
大日本帝国
空母3 軽空母1 戦艦5 重巡洋艦5 駆逐艦12
増援兵力 空母1 軽空母2 戦艦1
陸上部隊
第14軍(8)、第15軍(8)、第25軍(8)、第2師団(4)、第6師団(4)、第38師団(4)、第43師団(4) 
一木支隊(2)、川口支隊(2)、南海支隊(2)、海軍陸戦隊(2)
航空部隊全力15部隊、開戦時10、非搭載1    空母搭載可能5部隊(戦力10)

アメリカ合衆国
空母8 軽空母4 戦艦12 重巡洋艦6 軽巡洋艦8 防空巡洋艦1 駆逐艦21
陸上部隊
第6軍(8)、第8軍(8)、第25師団(4)、第1海兵師団(4)、第2海兵師団(4)、第19連隊(2)、第21連隊(2)
豪第30旅団(2)、新第8旅団(2)
航空部隊全力12部隊

大英帝国
空母2 軽空母1 戦艦4 重巡洋艦1 軽巡洋艦2 駆逐艦6
陸上部隊
マレー軍(8)、インド軍(8)、第17師団(4)、第23師団(4)
航空部隊全力3部隊

ABDA軍
軽巡洋艦1 駆逐艦1 
スラバヤ守備隊(4)

ユニット列伝、考察など
日本軍
空母、戦艦は艦名も書かれており大体史実どおり。重巡洋艦は1ユニット4隻なのでユニット数も丁度ある。
空母ユニットが少ない、特に雲龍型が出てこないのは史実での活躍が無いのと搭乗員が居ないのを反映しているのだろうか。
日本に軽巡洋艦ユニットが無いのは水雷戦隊の旗艦として分散配置で戦隊を編成していない為と思われる。
でも、全く無いわけではないので1〜2ユニットは欲しかった気がする。
駆逐艦は10隻程度で1ユニットなのだろうか。開戦時は確かにこのぐらいだが増援が全く無いのが苦しい。
アメリカの戦力の半分と考えればそれなりの数だが。
船団護衛についてだが、日本が大量に建造した海防艦については反映されていないが実際に被害を食い止めることが
出来なかったのでしょうがないか。しかし、貴重な駆逐艦を船団護衛に回せば被害を軽減できる。
艦艇は今更紹介するまでも無いので、陸軍ユニットのについて。
第14軍  フィリピン攻略戦で活躍した軍。その後フィリピンの守備に任じ第14方面軍となる。開戦時指揮官は本間雅晴中将。
第15軍  ビルマ攻略戦で活躍した軍。その後ビルマの守備に任じつつインパール作戦などに参加する。開戦時指揮官は飯田祥二郎中将。
第25軍  マレー攻略戦で活躍した軍。その後第7方面軍に編入されスマトラの守備にあたる。開戦時指揮官は山下奉文中将。
第2師団  日露戦争時、師団夜襲で名をはせた歴史ある建制師団です。ジャワ攻略作戦で活躍。
             その後、ガダルカナルに派遣され壊滅的打撃を受ける。再建されたところで今度はビルマに派遣される。
             非常に苦労の多かった部隊と思われる。
第6師団  日清戦争から活躍している歴史ある建制師団です。ソロモン諸島のブーゲンビル島に派遣され、上陸してきた米豪軍と終戦まで激闘する。
第38師団  支那事変の戦火拡大時に新設される。  香港攻略戦、ジャワ攻略戦に参加。次いでガダルカナルの戦いに投入され大打撃を受ける。
       その後ニュージョージアで戦い最後はラバウルの守備についたところで終戦。
第43師団  太平洋戦争中に新設される。サイパン島の守備につくが上陸してきた米軍と戦い玉砕した。
一木支隊  第7師団の28連隊を基幹とする臨時編成部隊。ミッドウエーに上陸するはずだったが作戦中止によりグアム島で待機して内地帰還を
               待っていたところガダルカナルに敵が侵攻してきたので急遽ガ島に派遣されることとなった。
               敵状報告の誤りによりガ島に上陸した先遣隊900名のみで海兵1個師団の敵陣に突っ込んで壊滅する。指揮官は一木清直大佐。
川口支隊  第18師団の124連隊を基幹とする臨時編成部隊。ボルネオ攻略作戦などに活躍。その後ガダルカナルに派遣され壊滅的打撃を受ける。指揮官は川口清健少将。
南海支隊  第55師団の144連隊を基幹とする臨時編成部隊。グアム攻略作戦、ラバウル攻略作戦に参加。その後、ニューギニアのブナから陸路によるポートモレスビー攻略を目指すも途中補給切れにより撤退、米豪軍の追撃により壊滅的打撃を受ける。指揮官は堀井富太郎少将。
海軍陸戦隊  種類が多いが、ここではウエーキ島攻略作戦で活躍した舞鶴特別陸戦隊のことだと思われる。
        ウエーキ島攻略後、守備を上海陸戦隊と陸軍部隊に交代して引き上げる。

アメリカ軍
艦艇ユニットについては特に言うこと無し。特徴としては全体的に対空火力が高い。特に対空火力6の防空巡洋艦や8の新型戦艦が脅威。
第6軍  43年に編成される。増援としてニューギニア方面に送り込まれマッカーサーの指揮下に入る。戦後は日本占領任務につく。
第8軍 44年に編成される。ニューギニア方面で第6軍と交代して警備任務につく。その後フィリピンに派遣され終戦まで同地で作戦を行う。戦後は日本占領任務につく。
第25師団 ハワイ師団を母体として編成される。ガダルカナルやニュージョージアなど主にソロモン方面で戦う。その後フィリピンのルソンで戦う。戦後は日本に進駐している。
第1海兵師団 41年に編成。ガダルカナル、西部ニューブリテン島、ペリリュー、沖縄などの激戦地で戦った歴戦部隊。
第2海兵師団 41年に編成。ガダルカナル、タラワ、サイパン、沖縄などの激戦地で戦った歴戦部隊。
第19連隊 ハワイで編成された第24師団の隷下部隊?
第21連隊 ハワイで編成された第24師団の隷下部隊?
豪第30旅団 日本軍の陸路ポートモレスビー攻略作戦時に南海支隊と戦ったオーストラリアの部隊。一時退却するも反攻に転じた後はブナやギルワなどで激闘する。
新第8旅団 ニュージーランドの部隊。ソロモンのトレジャリー諸島に侵攻している。

イギリス軍
艦艇ユニットは大体史実通りだろう。旧式戦艦や搭載機数の少ない空母が中心だが戦力が大きく非常に厄介。
マレー軍  マレー、シンガポールを守っていた部隊の総称と思われる。
インド軍  インドを守っていた部隊の総称と思われる。
第17師団  英第17インド師団の事と思われる。ビルマのラングーンを守備していた部隊で日本軍の攻撃により敗退する。その後も終始ビルマで戦い続ける。
第23師団 英第23インド師団の事と思われる。日本軍の侵攻が始まるビルマの後半の戦いから登場か?

ABDA軍
アメリカ、イギリス、オランダ、オーストラリアの連合軍。 主にオランダ軍が中心。
艦隊は国籍も言語もバラバラで統一訓練も行っていないので戦力はそれなりだが烏合の衆も同然で日本海軍に蹴散らされた。
ただ、少数の艦艇による襲撃で日本の輸送船が度々被害を受けた。
陸上軍も士気が低くインドネシア住民の信任も無く日本軍に上陸されると1週間余りで降伏した。

参考データ
得られる勝利ポイント(VP)
5VP パールハーバー
3VP 横須賀、呉、シンガポール、マニラ、カルカッタ、ボンベイ、ブリスベン
1VP その他の港湾(中立港もVP得られる)

特別ルール
第1ターン
 日本の1個艦隊は1倍の燃料消費で4ヘックス以上移動できる
 制空戦闘は日本軍が先に攻撃して損害を適用した後連合軍が攻撃する
 日本軍による攻撃時、制空、爆撃、撃沈チェック時ダイスが+1される
 連合軍は強襲上陸できない
 連合軍の港湾対空力は0になる
 連合軍の潜水艦攻撃のダイスは-2になる
 真珠湾の艦隊はリアクション出来ない
 ラングーン、カルカッタ、セイロンの部隊は移動できない

ABDA陸軍は常に非補給状態
ABDA艦隊はスラバヤが占領されたら除去される

連合軍潜水艦攻撃ターンによる修正
 1ターン -2
 2〜5ターン -1
 6ターン以降 0
 海上交通破壊 1〜5ターン 0  6ターン以降 +1

連合軍の基地拡張(対空火力は変わらず)
   6〜  9ターン 2倍
 10〜13ターン 3倍
 14〜16ターン 4倍

第10ターン以降資源ヘックスにいる日本艦隊は燃料を消費せずに作戦移動、リアクションできる

最後に感想など
太平洋戦争を再現しようと思うとモンスターゲームになりがちでまともに遊べなくなる恐れがありますが、このゲームはちょっと大味で
物足りない気もしますが結構遊べました。
ソロプレイに向いているのもありがたい。この手のゲームは敵の作戦意図や艦隊の編成が判るとまともに遊べなくなる恐れがあるが、
ルールが簡単でユニットが少ないので、できることがある程度限られていて相手の状況がわかっても問題無く遊べます。
作戦研究してみると良く出来ていて実際日本軍が陥ったようなジレンマに襲われて研究のしがいがあります。
艦艇も本当は1隻単位で欲しいところだけどそうなると大変だろうし実際の戦いでも同型艦同士でまとまって
行動しているのでそれほど不自然ではないか。デザイナーズ・ノートにもあるように最低限のキャラクター性を
再現するとあるように、大まかなゲームの割りに一定のキャラクター性がありユニットに愛着が湧きます。
マップもそれほど変則的にならずにゲームバラス的にもいい具合に拠点が配置されていると思います。
ルールも計算が少し面倒だけどユニットを無制限に動かせることを防ぐいい案だと思います。
太平洋戦争の戦略ゲームは数が少ない上にこれが初めてだが、評判どおり良くできた傑作ゲームです。気に入りました。
要望、改良点としては直接的には関係無いけどマップとカウンターをもう少しコンパクトにして欲しいのとマップに記入されている
表記類をまとめたシートが欲しかった。(その分でマップを小さく)
どっちが拠点を占領しているかの占領マークもあったほうがいいと思います。制空権とか航空優勢のコマは使わなかった。



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